令和7年9月27日、午前9時より「ハーティーセンター秦荘」の中ホールにて、愛知上組門徒総代会第2回研修会が開催されました。会所紹介寺院は大沢町の善妙寺様、ご講師は藤真照先生。多くのご門徒の皆さまが集い、学びとご縁を深めるひとときとなりました。

お勤めとご挨拶
研修会は、善妙寺様ご導師のもと「らいはいのうた」をお勤めすることから始まりました。
その後、組長・部門長・会長からのご挨拶をいただき、続いて善妙寺様の紹介が行われました。



善妙寺様の歩み
善妙寺様は1728年に開かれ、1755年には本山から木仏の安置が承認されました。現在の本堂は1824年に建立され、長い歴史を刻んでいます。
また、関東大震災の際には、当時のご住職継職予定の寺族が東京で亡くなられるという悲しい出来事がありました。その悲しいご縁を大切にし、以来毎年9月1日には永代経法要が勤められています。寺院の歴史とともに、そこに込められた願いを改めて感じさせていただきました。



藤真照先生のご法話
小休憩をはさみ、犬上南組・浄覚寺ご住職であり本願寺派布教使の藤真照先生のご法話をいただきました。ご讃題は『歎異抄』後序の一節、
煩悩具足の凡夫、火宅無常の世界は、よろづのこと、みなもつてそらごとたはごと、まことあることなきに、ただ念仏のみぞまことにておはします。
でした。
藤先生は、ユーモアあふれる「高齢者川柳」を紹介しながら、老少不定の世の中に生きる私たちが「何を拠り所にして生きていくか」を問いかけてくださいました。
また、「シャボン玉」の歌に込められた悲しみを通じて、命のはかなさと阿弥陀様のお働きについて深くお話くださいました。

拠り所となる念仏
人の欲や比較心にとらわれる「一人称の幸せ」には限界があります。藤先生は、ハワイでの開教使としてのご経験を交えて、「南無阿弥陀仏」の名号こそが私たちを根底から支えてくださる拠り所であると示してくださいました。
特に印象的だったのは、ハワイの「シャカサイン」のお話です。
「親指は仏様、小指は私。仏様は私を見てくださっているが、私は仏様を見ていない。」
それでも阿弥陀様は「いつでも帰っておいで」と呼びかける母親のように、優しく見守ってくださっている。
妙好人のことばに学ぶ
最後には、浄土真宗の妙好人・浅原才市さんのことばを通じて、私たちを悩ませる貪慾・瞋恚・愚痴の心についてご法話をいただきました。才市さん言葉から、阿弥陀様のお心を身近に感じることができました。
おわりに
今回の研修会は、善妙寺様の歴史と願いにふれ、藤真照先生の温かいご法話を聴聞し、参加者一人ひとりが自らの歩みを見つめ直すご縁となりました。
「ただ念仏のみぞまこと」――この言葉を胸に、お念仏の日々を過ごしてまいりたいと思います。
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